昨日社内でバーベキューイベントがあった
その際に家計の支出をどうやって管理するか、という話になったのだが、その際に「自動化しすぎると見なくなっちゃうんですよねー」という話が大事だと思ったのでメモしてみる
私もかつて家計を管理するために MoneyForward を使っていたのだが、あれはクレジットカード連携やAmazon連携なんかをすることで支出や収入の記録をほぼ自動的にやってくれるので人手による作業がほぼゼロになる
しかしその結果何が起こったかというと、私は前よりも家計の状態に興味が持てなくなってしまった、という皮肉な現象であった
全てシステムが自動的にやってくれるので、「これは私のタスクではない」と脳が勝手に判断して家計の状態に無頓着になってしまったのだ
もちろん月間レポート的なものは出てくるのだが、ただ数字をみるだけになるとどこか他人事というか、自分の数字として実感が湧かない
これはまずいと思って、最近私は家計簿管理を昔ながらのスプレッドシートに移している
月末になると毎月自分でクレジットカードの請求書や銀行口座の残高を確認してシートに打ち込むアナログな仕様だが、こうすることによって自分の家計が今どういう状態なのかをしっかりと把握することができる
数字を手打ちする、といえば前近代的なアナログな作業の代名詞のようだが、この作業は私にとっては注意資源を対象に向ける効率的な方法だったのだ
たぶん人は単に「確認する」という行為ができない動物なのだと思う
数字をただ確認するだけの作業よりも、ある数字を別のノートに転記する作業をした時の方が数字のミスに気づきやすい
ただ本を読むだけよりも、本を読んで感想を書いた方が圧倒的に本の内容が頭に入ってくる
ただいたずらに人の手間を削減することを目的にすると、アウトプットの機会が失われてしまうことがある
目的によっては完全な自動化は悪手になるのではないか、という話でした