最近坂口恭平さんの『継続するコツ』を読んで感銘を受けたので、思ったことをつらつらと書き連ねていく
継続するコツ
継続するコツは他人からの評価を気にしないこと
これが本書のエッセンスと言ってもいいだろう
子供の頃は誰しも継続の達人だった
誰に言われなくても、自分がやりたいからやる、ただそれだけ
私も小学生の頃、どこに出すわけでもなく自作の漫画を書いて教室の掲示板に貼っていた
潮目が変わったのは中学に入ってからだ
その頃になると大抵の子供は思春期に入って他人の目をとても気にするようになる
他人の目を気にするようになると何が起こるかというと、自分の作品を他と比較するという行為が発生する
他人と比較すると自分の才能のなさを思い知らされる
「自分には才能がない」「こんなことをやっていても仕方ない」
そんなことを思い始めたら人はもうそれを継続できなくなる
坂口さん流「幸せの定義」
継続する上でもう一つ大切なのが「何をもって幸せと定義するか?」という話だ
この問いに対しては古今東西老若男女様々な答えが存在するだろうが、その中でも本書が掲げる幸せは私が見てきた中でも初めてだった
それは「継続することが幸せ」というものである
継続した先に社会的な評価がなくてもOK
クオリティが低くてもOK(上達しなくてもOK)
経済的な成功もなくてもOK
ただ自分の好きなことが続けていられればそれ自体が成功、という定義は私にとってはコペルニクス的転換だった
実際読んでみればわかるのだが、この本の文章は決して上手じゃない
文学的な表現もなければ専門書のような厚みもないし、話はあちこちに飛ぶし、有体に言えば素人が書き散らかしたような文章になっている
でも逆にそのことがかえってこの本の価値を体現してしまっている
坂口さんはこの本を書くことによって、誰に評価されるでもなくただ書き続けることの素晴らしさを読者に示してくれるのである
このブログを始めたきっかけ
そんなわけで壮大な前振りとなってしまったが、このブログを始めたのはまさにこの本を読んだからだ
私は文章を書くのが好きだから、誰に見せるでもない文章をこのブログにつらつらと書き連ねていこうと思う
前述したような理由から、ブログを始めるにあたっては出来るだけ他人からの評価を意識せずに済むような媒体を選んだ
このブログにいいねもコメント欄もないのはそういうわけである
坂口恭平さんの『継続するコツ』、自信を失ってしまっている人にはおすすめの一冊である